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任意売却後の残債はどうなるの?

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任意売却の相談を受ける中で、ほぼ全員の方が不安に思っておられるのが、任意売却後の住宅ローンはどうなるのか、というものです。
自宅を売却してもまだ借入が残ってしまう任意売却では残債の支払い義務は自己破産をし、免責となった場合以外は残るのですが、もちろん、今まで支払ってきた住宅ローンの月額を支払うことなんてできるはずがありません。
そもそもその支払いができないからこそ任意売却を選択しているわけですから。
これは債権者も十分に承知しているので、無理に支払わそうとしてくることはありません。
では、どうなるのか?
結論から言うと、任意売却後の残債に関しては、金融機関に対し「毎月支払い可能な金額を弁済」することになります。
金融機関によって対応は異なりますが、基本的には任意売却後、金融機関に対し現状の収支の状況を大まかに伝えていただき、その中で毎月無理のない範囲で支払える金額を提示することになります。
中には「生活状況報告書」といったようなA4の用紙1枚分の簡単な家計簿のようなものの提出を求める金融機関もあります。
生活状況は皆さん様々ですので一概には言えませんが、よくあるケースとしては月々5千円~2万円を支払っていくというケースが比率としては高いです。
このようにして金融機関と毎月の金額についての支払い金額を決め、それを毎月支払っていくというのが任意売却後の残債の流れとなります。
しかし、この流れには実は続きがあります。
無理のない範囲とはいっても毎月残債についての支払いをしていくことは大きな負担となりかねませんが、債権者、つまり金融機関側としてみても任意売却後のもはや無担保の貸付、なおかつ、毎月入ってくる金額も少しずつとなるとそのような債権は早期に手放してしまいたいと考えるようになるのです。
ではどのようにして手放すのか。
それは他の債権回収会社にその債権を売却してしまうのです。
これを債権譲渡というのですが、ここが大きなポイントで、債権を買う側にしてみれば、そのまま残債の金額で購入するはずがありません、無担保で毎月支払ってもらえる額もわずかなのですから。
債権譲渡では残債の額の2%や5%といった金額で債権を買い取っているのです。
例えば任意売却後に1,000万円の残債があった場合、その残債が20万円~50万円程で新たな債権回収会社に売却されることになります。
債権を買い取った新たな債権者はその債権額に利益を上乗せして回収することになりますが、上の例の場合20万円~50万円ほどで買い取っているわけですから、例えば100万円も回収できればかなりの利益となります。
このようにして1,000万円回収する権利はあるけれども100万円支払っていただければ債権は放棄します。といった流れになるのです。
債権譲渡に関してはどのタイミングで行われるかは債権者次第ですし、金融機関によっては債権譲渡を行わない場合もありますが、ほとんどのケースでは上記のような流れで任意売却後の残債は処理されています。
当社では任意売却後の残債についても金融機関等から通知が来た方に対して適切なアドバイスを随時いたします。
また、任意売却後の残債やその他の借入が多く、さらなる対応が必要な場合には弁護士や司法書士と連携し最後までフォローいたします。